「横尾忠則 銀座番外地」展

夢の中では、知らない場所を慣れた場所だと思いこんでいたり、空を飛ぶはずのないものが飛んでいても不思議に思わなかったり、友達と遊んでいるときに知らない人が混ざっていても友達だと思いこんでいたり、特に意識していなかった芸能人が出てきたり、とにかく現実世界であればありえないことがそこでは起こり、朝になってそれを覚えていたとしても、ああ夢かと思って終わるのだからそれもまた不思議な話です。

なぜ夢ならば、ありもしないことが起こっても疑問に思わないのでしょうか。



１０日ほど前のことになりますが、ギンザ・グラフィック・ギャラリー （ggg）にて今日まで開催されていた、
「横尾忠則　銀座番外地　Tadanori Yokoo My Black Holes」展に行ってきました。



この作品展の面白い点は、完成品のポスターではなく、その作品が作られるまでの過程が展示されていたこと。

高倉健さんに関連する資料が多いように感じました。そういえばこの作品展のタイトルも銀座番外地。



アイデアのメモやラフスケッチ、コラージュや絵の色の指定メモ、完成時の注意事項など、通常見られない部分を見ることができ、とても貴重です。
私はグラフィックなど全然わかりませんが、それでもあまりの細かさに食い入るように見てしまいました。



遠藤賢司さん、東京ワッショイのジャケット。この配置、色使い、まさに、まるで夢のような世界が描かれているのです。頭の中でどのように創っているのでしょうか。この時点ではまだ色もはいりきっておらず、細かいスペルミスなどもあります。



階段すら、次の展示室ヘの期待を膨らませてくれます。



圧倒的な「ありえない世界」も、実はその裏側で、細部にわたり作り込まれている。



銀座の中の、サイケデリックな部屋、とても興味深かったです。
 
 
 
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