原田マハの印象派物語
- 2023/03/29
- 23:59
いつからか、本を読むのが遅くなりました。だからもっぱら本は買って読む。でも、今更図書館にハマっています。
学生時代は、勉強に行く場所という印象が強くて気づかなかったのですが、図書館って、その図書館の色なんかもでて、面白いですね。

毎回思うのですが、なぜ図書館の貸し出しの機械は、重ねて置いているのに、本を識別できるのでしょうか。文明ってすごい。
さて、先日「原田マハの印象派物語」という本を借りました。
印象派の展覧会などにも行ったことはあるのですが、知識がほぼありません。
芸術に限ったことではありませんが、情報が多いと処理しきれず、かといって少ないと、当然何も学べません。
この本は、程よい。わかりやすく、でも想いも伝わってくる。とても読みやすい。
クロード・モネ、ベルト・モリゾ、エドゥアール・マネ、メアリー・カサット、エドガー・ドガ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ギュスターヴ・カイユボット。。。
19世紀後半フランス。
保守的なアカデミーに牛耳られていた時代、彼らの気に入るモノを描き、サロンに選ばれなければ、芸術家と認められない。
そこに疑問を感じ、切り込んでいった、世界で1番美しい、愚か者たち。のちに「印象派」といわれる前衛的な画家たちのお話です。

有名な、カイユボットの「パリの通り、雨」。
ここにのせるわけにもいかないので、ピンとこない方は検索してみてください。
見たことのある絵が出てくると思います。
最新の流行ファッションを身にまとい、街を歩く人々。地面は濡れていて、(なぜかみんな似たような)傘をさしています。
しかしこの絵には雨が描かれていません。
カイユボットは浮世絵が好きだったとどこかで読んだことがあります。浮世絵の影響を受けているのであれば、雨が線で描かれてもいい。
どうしてこういう表現になったのだろうかと不思議に思っていました。
にもかかわらず今まで調もしなかったのですが、この本に、その答えになる様なものが載っていました。
ようやく印象派が世の中に受け入れられ始め、ジヴェルニーに念願の庭を作ったモネを訪ねたとき、 土をいじりながら、旧友がふいに言った。
「ときに、ギュスターヴ(カイユボット)、君の『雨』の絵。あれはすばらしかった。傑作だよ」
そしてこうも言った。――パリでは通り雨、天気雨がしょっちゅうあったじゃないか。そ のたびに、まるで人生のようだと思ったものだ。君のあの絵も、そう。あの絵の中の雨は、もうすぐ上がるところだろう?
(印象派物語より引用)
あまりにも有名になった歴史上の人物にも、当たり前だけれど、それぞれの人生があります。そして彼らを慕う人も。
それが原田マハさんの言葉によって綴られている。
自分を信じ続けた人たちの話。
歴史の知識も想像力も足りない私では、美術館で、絵画を前に、きちんと理解することはやはりできないけれど、自由に感じとるのは好きです。こうした本を通して、美術館へ足を運ぶのが更に楽しくなるに違いありません。
お洋服と和のうつわと珈琲豆のセレクトショップ
Riyon
埼玉県熊谷市別府5-80-3
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
おやすみ:日/月曜/祝日

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毎回思うのですが、なぜ図書館の貸し出しの機械は、重ねて置いているのに、本を識別できるのでしょうか。文明ってすごい。
さて、先日「原田マハの印象派物語」という本を借りました。
印象派の展覧会などにも行ったことはあるのですが、知識がほぼありません。
芸術に限ったことではありませんが、情報が多いと処理しきれず、かといって少ないと、当然何も学べません。
この本は、程よい。わかりやすく、でも想いも伝わってくる。とても読みやすい。
クロード・モネ、ベルト・モリゾ、エドゥアール・マネ、メアリー・カサット、エドガー・ドガ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ギュスターヴ・カイユボット。。。
19世紀後半フランス。
保守的なアカデミーに牛耳られていた時代、彼らの気に入るモノを描き、サロンに選ばれなければ、芸術家と認められない。
そこに疑問を感じ、切り込んでいった、世界で1番美しい、愚か者たち。のちに「印象派」といわれる前衛的な画家たちのお話です。

有名な、カイユボットの「パリの通り、雨」。
ここにのせるわけにもいかないので、ピンとこない方は検索してみてください。
見たことのある絵が出てくると思います。
最新の流行ファッションを身にまとい、街を歩く人々。地面は濡れていて、(なぜかみんな似たような)傘をさしています。
しかしこの絵には雨が描かれていません。
カイユボットは浮世絵が好きだったとどこかで読んだことがあります。浮世絵の影響を受けているのであれば、雨が線で描かれてもいい。
どうしてこういう表現になったのだろうかと不思議に思っていました。
にもかかわらず今まで調もしなかったのですが、この本に、その答えになる様なものが載っていました。
ようやく印象派が世の中に受け入れられ始め、ジヴェルニーに念願の庭を作ったモネを訪ねたとき、 土をいじりながら、旧友がふいに言った。
「ときに、ギュスターヴ(カイユボット)、君の『雨』の絵。あれはすばらしかった。傑作だよ」
そしてこうも言った。――パリでは通り雨、天気雨がしょっちゅうあったじゃないか。そ のたびに、まるで人生のようだと思ったものだ。君のあの絵も、そう。あの絵の中の雨は、もうすぐ上がるところだろう?
(印象派物語より引用)
あまりにも有名になった歴史上の人物にも、当たり前だけれど、それぞれの人生があります。そして彼らを慕う人も。
それが原田マハさんの言葉によって綴られている。
自分を信じ続けた人たちの話。
歴史の知識も想像力も足りない私では、美術館で、絵画を前に、きちんと理解することはやはりできないけれど、自由に感じとるのは好きです。こうした本を通して、美術館へ足を運ぶのが更に楽しくなるに違いありません。
お洋服と和のうつわと珈琲豆のセレクトショップ
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営業時間 :11時~18時
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