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深谷、唐沢川の桜

深谷駅前。瀧宮神社の側を流れる唐沢川。朱色の欄干が美しい橋がかかっていて、脇には桜の木が並んでいます。

電車で東京方面に行くときは、いつも籠原駅を利用しているので知らなかったのですが、電車からこの桜並木が綺麗に見えるそうですね。

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今朝、用がありこちらに行ったら、平均して三分咲き、、、まではいっていない印象でした。

優雅に泳ぐ鴨の姿なども見られ、神社の花々は咲き誇り、暖かい陽気も手伝って、まさに春といった感じでした。

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この木だけはたくさんの花が開いていました。
今か今かと待ちわびる、ぷっくりとふくれた蕾も可愛いですよね。

こんな日は、どこからか来て追い越していく風も、鳥の囀りも、いつも以上に優しく感じるものです。

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その昔、歌に出てくる「花」とは梅のことであったと教えられた気がしますが、いつからか桜の方が多くなったようですね。

どんなに時代が変わっても、こんなにも世の中が便利になっても、桜に心奪われることに変わりはありません。
桜の木を見上げるときに、理由などないですものね。

「世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし」
在原業平


もし世の中に、桜というものがなかったなら、私たちは春をどれだけのどかな気持ちで過ごせたことだろうか。

在原業平が惟喬親王の鷹狩りにお供し、お酒を飲みながら皆で歌を詠んでいたときのもの。
その中のひとりによる返歌があるそうです。

「散ればこそ いとど桜はめでたけれ 憂き世になにか 久しかるべき」

桜は、散ってしまうからこそ美しい。辛いことが多いこの世の中に、永遠にあってほしいものなどありましょうか。


「 花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 」
小野小町


桜の色はあせてしまった。長雨が降って、私が世の中のいろいろなことを、むなしく思い悩んでいるうちに。

※ふるには、降ると経る、ながめには、眺めと長雨がかかっているそうです(この時代に椎名林檎がいたら、こういう遊びのある歌を詠みそう)。

「あしひきの 山桜花 日並べて かく咲きたらば いと恋ひめやも 」
山部赤人


もしも山の桜が長いこと咲いていたら、こんなにも恋しいとは思わなかったでしょうに。

「桜花 時は過ぎねど 見る人の 恋(こ)ふる盛りと 今し散るらむ」
作者不明


桜の花は、まだ散るときではないのに散ってしまう。(美しさを)愛でてくれる人がいるうちにと、散ってゆくのでしょう。


最後にご紹介するのは、現代になりますが、与謝野晶子が詠んだ歌。
なんだか可愛らしいし、わかる気がしますよね。


「清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵逢ふ人みなうつくしき」
与謝野晶子


清水へ向かうため祇園を通り過ぎると、朧月夜に桜が咲き誇っていて美しい。心が浮き立っていることもあってか、今夜会う人はみんな美しい。


 
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