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太宰治・走れメロスの元になった話

三鷹を案内していただきながら、私はガイドさんに尋ねました。

「井伏鱒二はどこに住んでいたんですか?」
「荻窪です」

なるほど、(三鷹からだと)すぐそこだ。太宰治は随分、井伏鱒二にお世話になっています。私が知っているだけでも、かなりお世話になっています。こんなに面倒見のいい人がいるのかというほどお世話になっています。調べたら太宰本人も5年ほど荻窪に住んでいたようです。知らなかった。。。

太宰の交友関係となると、師匠、井伏鱒二との関係はかなり有名ですが、檀一雄とのエピソードも有名な話です。


「メロスは激怒した」

いわずと知れた名作、太宰治、走れメロス。


【あらすじ】(今更ネタバレもないものなので、最後まで全部書いてます。)
妹の結婚式を控えたメロス。買い物に訪れた町が、以前とは様子が違うことに気づきます。聞くと王の邪知暴虐ぶりに人々が怖がっているといいます。
メロスは激怒し、城に乗り込みますが、捕まって処刑されることになってしまいました。しかし妹が兄の帰りをまっています。
メロスはその町に住む親友、セリヌンティウスを人質に、3日後までに必ず戻ると告げます。
人を信じることの出来ない王は、首を縦に振ります。
どうせ戻っては来ない。そうしたらセリヌンティウスを殺すまでだと。

故郷へ一度戻ったメロスは、無事妹の結婚式を済ませ、再びこの町へと向かい歩き出しました。途中、山賊に襲われたり川の氾濫に出くわしたり、大変な目に逢いながらも、なんとかギリギリ戻ることができました。
王は驚き、二人の信頼、友情に感銘を受け、刑の執行はなくなりました。。。という話。



実は、この話には元ネタがあります。それはドイツのシラーという詩人のもの(和訳は他の人がしたもの)、もう一つは、太宰本人の、檀一雄とのエピソードです。


熱海の宿に行ったきり、戻ってこない太宰。檀一雄は太宰の妻(小山初代)にお金を渡され、連れて帰ってきてほしいと頼まれます。

しかしそのお金を目にした太宰は、一緒に飲もうじゃないかと檀を誘い、お金を使い切ってしまいました。さらに膨らんだ宿代を返すため、太宰は東京に戻って、お金を借りてくるからと、檀を熱海に(人質として)残して一人東京へ向かいます。
いつまでたっても戻ってこない太宰。
檀はしびれをきらして東京に太宰の様子を見に行くと、太宰は井伏鱒二と将棋をさしていて、檀が激怒した。という話。

激怒したのはメロスではなく、檀一雄です。


ちなみに、走れメロスといえば、1年ほど前の動画だけれども、又吉直樹さんのYOUTUBEチャンネルに、この走れメロスを又吉さん流に解釈、解説したものがあります。

教科書にも載っているくらいだから、、、という先入観もあって、学生当時は「いい話」としてとらえていた気もするのですが、又吉さん流のツッコミが面白いです。
はじめの1本だけ貼りますが、6まであります。



檀一雄とのエピソードも動画の中で語られています。

余談ですが、私は、学校の授業で唯一得意だった教科が現代文だったのですが、もしかしたら国語が嫌い、苦手という学生さんは、又吉さんみたいな先生の授業なら、好きになったかもしれませんね。
 
 
 
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