挾土秀平氏「土に 降る」展
- 2023/01/30
- 23:59
子供の頃、校外学習の作文や読書感想文は、感じたことを自由に書いていました。そもそも「私の」感想文なのだから正解不正解はないはずです。
でも大人になって、何かに感動したとき、勢いに任せてSNSやブログに感想を書こうとすると、いや待てよと。これは作者の意図として正しいのか?と躊躇し、やめることも増えてしまいました。
私の感想なのに。
今日は、私の感想を書きます笑。
昨日、寺田倉庫にて開催中の、左官職人 挾土秀平氏による「土に 降る」展を訪れました。

左官とは主に建築工事で、土や漆喰、珪藻土などの材料を、コテを使って壁や床として仕上げるお仕事ですが、挾土氏のそれは、その枠にとらわれない作風。

部屋には赤茶の土(こちらも作品)が敷き詰められていて、道もあります。
素直に進めば誰もが初めに見る作品、順番は決まっているように思うのですが、「道」には立ち止まって考えさせるかのように、岐路があるのが気になりました。

閉じられた空間、しかも本来土のないビルだからこそ、一層強く感じる土、水、そして光。

「波紋」
一滴の雫から生まれた波紋。そこに光が差し込むことで、様々な振る舞いを見せていました。

原始の地球で、大気中の成分から形成された液滴と呼ばれるもの。それが生物の起源とされています。
「何かが落ちた」部分をじっくりと見ていたら、そういった、細胞より前の、けれども生命を予感させる何かを感じずにはいられませんでした。

「光の隆起」
海、そして夕日。水平線は真っ直ぐではないからと、真ん中の部分が少し膨らんでいます(解説を読まないと気づけませんでした)。

それにしてもこうしたゆらぎに私達は安心感を覚えずには居られません。
私達は皆、母親の水の中から生まれてきたからでしょうか。
瓦礫の中、警告や不気味さを感じる赤いライトの下にあった作品のタイトルは「ウクライナの息吹」でした。

表面には細かい亀裂が入っており、レンガと、そこから映えた植物が描かれています。
この植物は「イバラ」。
廃墟から初めに生える植物はイバラだと言われているからだそうです。

だから、イバラは平和の訪れを意味することになると。
作品は他にもありますが、その一部をご紹介しました。
説明は解説から引用している部分もありますが、ほぼ私の感覚で書いているので、挾土氏の意図とは違うかもしれません。
数年前、TV番組で、
コロナに歓声歓喜、情熱を奪われたとしたらあまりにも寂しい。
その分、美しいものを作ればいいいと思ったと(いうようなことを)語っていらっしゃいました。

コロナ以前以後に関係なく、なにかしら作品を観ていると、何故か音が聞こえてくるようだったり、逆に音楽を聴いているときなら、光景が浮かんだりすることがあります。
美しいものは人を黙らせ、そこに存在しないはずの物まで、自分で足してしまうもの。
誰もが触れることのできる土に、人の感性で手が加わり差し出されると、こんなにも感動するものなのだと、挾土氏の作品を通して知りました。
まだまだ世の中には、知らないことがたくさんあります。
挾土秀平 「土に降る」展
展示期間:2023年1月21日(土)~2月14日(火)
会場:寺田倉庫 G3-6F(〒140-0002東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号)
営業時間:12:30 ~ 17:30 (最終入館17:00)
お洋服と和のうつわと珈琲豆のセレクトショップ
Riyon
埼玉県熊谷市別府5-80-3
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
おやすみ:日/月曜/祝日

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でも大人になって、何かに感動したとき、勢いに任せてSNSやブログに感想を書こうとすると、いや待てよと。これは作者の意図として正しいのか?と躊躇し、やめることも増えてしまいました。
私の感想なのに。
今日は、私の感想を書きます笑。
昨日、寺田倉庫にて開催中の、左官職人 挾土秀平氏による「土に 降る」展を訪れました。

左官とは主に建築工事で、土や漆喰、珪藻土などの材料を、コテを使って壁や床として仕上げるお仕事ですが、挾土氏のそれは、その枠にとらわれない作風。

部屋には赤茶の土(こちらも作品)が敷き詰められていて、道もあります。
素直に進めば誰もが初めに見る作品、順番は決まっているように思うのですが、「道」には立ち止まって考えさせるかのように、岐路があるのが気になりました。

閉じられた空間、しかも本来土のないビルだからこそ、一層強く感じる土、水、そして光。

「波紋」
一滴の雫から生まれた波紋。そこに光が差し込むことで、様々な振る舞いを見せていました。

原始の地球で、大気中の成分から形成された液滴と呼ばれるもの。それが生物の起源とされています。
「何かが落ちた」部分をじっくりと見ていたら、そういった、細胞より前の、けれども生命を予感させる何かを感じずにはいられませんでした。

「光の隆起」
海、そして夕日。水平線は真っ直ぐではないからと、真ん中の部分が少し膨らんでいます(解説を読まないと気づけませんでした)。

それにしてもこうしたゆらぎに私達は安心感を覚えずには居られません。
私達は皆、母親の水の中から生まれてきたからでしょうか。
瓦礫の中、警告や不気味さを感じる赤いライトの下にあった作品のタイトルは「ウクライナの息吹」でした。

表面には細かい亀裂が入っており、レンガと、そこから映えた植物が描かれています。
この植物は「イバラ」。
廃墟から初めに生える植物はイバラだと言われているからだそうです。

だから、イバラは平和の訪れを意味することになると。
作品は他にもありますが、その一部をご紹介しました。
説明は解説から引用している部分もありますが、ほぼ私の感覚で書いているので、挾土氏の意図とは違うかもしれません。
数年前、TV番組で、
コロナに歓声歓喜、情熱を奪われたとしたらあまりにも寂しい。
その分、美しいものを作ればいいいと思ったと(いうようなことを)語っていらっしゃいました。

コロナ以前以後に関係なく、なにかしら作品を観ていると、何故か音が聞こえてくるようだったり、逆に音楽を聴いているときなら、光景が浮かんだりすることがあります。
美しいものは人を黙らせ、そこに存在しないはずの物まで、自分で足してしまうもの。
誰もが触れることのできる土に、人の感性で手が加わり差し出されると、こんなにも感動するものなのだと、挾土氏の作品を通して知りました。
まだまだ世の中には、知らないことがたくさんあります。
挾土秀平 「土に降る」展
展示期間:2023年1月21日(土)~2月14日(火)
会場:寺田倉庫 G3-6F(〒140-0002東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号)
営業時間:12:30 ~ 17:30 (最終入館17:00)
お洋服と和のうつわと珈琲豆のセレクトショップ
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埼玉県熊谷市別府5-80-3
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
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