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NHKの番組を受けて。戦争の傷痕

先日、NHK「ネタドリ」という番組で、

「家の中に封じられた“戦争の傷痕” ~親から子に連鎖した苦しみ~」という特集が組まれ、



塚本晋也監督が出演するということで拝見しました。
第二次世界大戦が終わって70年も経つのに、今も尚苦しんでいる人たちがいることを、初めて知りました。


番組内で伝えられたのは、お父様が戦争から帰還したあとの、アルコール依存や家庭内暴力により、今も尚、苦しんでいる方がいるという事実でした。それはお父様が亡くなられた後も、トラウマとして残っているというのです。
ある方は、お父様がお母様に暴力をふるっている姿を見て、怖くて、男性に恐怖を感じるようになったと語っていました。

また別の方は、戦争から帰ってきてからというもの、まるでそこにいないかのように喋らなくなった。表情がなくなったと言い、
あるとき帰還兵のトラウマを聞き、自分の父親もこれだったのだと知ることになったと言っていました。

「戦争に行く前は、優しい人だったのに」とも。


小学生の頃、宿題で、祖父に戦争に行ったときの話を聞いたことがあります。祖父は、今目の前にその事実があるかのような眼で、表情で、体験を話してくれました。番組を観て、私自身が大人になった今だからこそ思うのは、戦争について伝えてもらうことは大事なことだけれど、語ることがどれだけ辛いことだったかということ。
思い出したくもなかったでしょう。



穏やかな語り口、見た目からは想像も出来ない熱さを持つ塚本監督。
監督は、映画という手段で、戦争を伝えます。
ちなみにこの番組は、NHKプラスで明日まで見られるらしいです。

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久しぶりに、祖父のアルバムをめくりました。
昔は、おじいちゃんも若かったねなんて、軽い気持ちでみていたアルバム。大人になった今見ると、胸が痛む。

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祖父はB5サイズほどのスケッチブックを持っていっており、よくスケッチをしているようでした。
絵の具らしきものも持っていったみたいです。どのタイミングで描いていたのだろう。束の間の休息だったことでしょう。

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従軍カメラマンの方、よくこんな姿をおさめてくださっていたなと思います。

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祖父から聴いた話は、私には理解しがたいものでした。
子供の頃、火垂るの墓をはじめとする戦争を題材としたアニメ、ドラマ、映画などで、戦争がどんなものなのか、見たことはあるけれど、現実のものとして聞くには、難しいものがありました。

この時代、日本に生まれて、常に命を意識しながら生きることはありません。
朝起きて、生きていると確認することもありません。

だから、今現在も遠い国で起きている出来事を、わかっていながらも、どこか理解しきれずにいる気がするのです。

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祖父のスケッチ。
中国。青島に降り立ち、そこからおそらく北支へ。

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昭和14年とある。終戦は20年だからあと6年。しかし終戦が見えていない6年。
1年が速いですねなどとよく話すけれど、兵士にとって、1日がどれだけ長いことだったでしょうか。

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祖父は、こんなことがあったとか、大変だったとか、言っていたりはしたけれど、だからといって、祖母にキツくあたったり、ましてや暴力をふるったり、喋らなくなったりということはありませんでした。

私は、(謙遜ではなく)絵が描けません。版画もできないし、文字も綺麗に書けません。
子供の頃、祖父が当たり前にしていたことは、「大人になったら勝手に出来るようになること」などでは決してないことを、ある程度の歳になってから知りました。私にとっては、なんでも器用にこなす、真面目すぎる祖父でした。

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祖父の机の引き出しから出てきた昔の新聞。
一つは1991年の読売新聞、もう一つは1948年の朝日新聞です。
どんな気持ちで、この記事を読んでいたのだろう。

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父が言いました。
「うちのおばあちゃん(父の母)は、辛かったと思うよ。自分の弟が二人も戦死して、旦那も戦争で中国に行って、生きて帰ってきてくれたと思ったら、今度はインドネシアにかりだされて。祝出征だなんて周りはいうけれど、とんでもない、どれだけつらかったか。どれだけ生きて帰ってきてほしかったか」


私は小さく「うん」と答えたきり、何もいえませんでした。
 
 
 
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