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話尽山雲海月情

腰掛で亭主の迎え付けを待つ間、露地の樹々を愛で、蹲居で手を清めます。

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そういえば先日、露地を多く手掛ける庭師さんを特集したYouTubeを観ていたら、露地は四季を感じさせないように作るものだと、庭師さんがおっしゃっていました。

茶室に入ってはじめて、花をみて感動できるようにするためだそうです。また別のサイトでは、多くの色や香りは、茶室へ向かう心の妨げになると書いてあるためと書いてありました。更にまた別のサイトには、四季折々の木を、、、と書かれていました。
こうなると正解不正解はなさそうですが、少なくとも私は、露地から四季を感じるものだと思っていたので、なるほど勉強になりました。

露地は浮世外の道。神社の参道のように、茶室に向かうまでの間に心の塵を落とします。

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亭主が蹲踞の上水を汲み出し、蹲踞の周りを濡らしてから柄杓の柄を清め、倶利桶の水を、蹲踞から溢れるように注ぎ、客は蹲居で手を清め、正客から順に茶室に入ります。

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右の雪見窓は以前からあったのですが、前回伺ったときにはなかった円窓ができており、それこそ季節を感じるススキがいけられていました。
円窓には庭の緑。花器にいけてある花もいいですが、円窓がまるで満月に映えるススキのようにも見えます。

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お軸には

「話尽山雲海月情」とありました。

山にかかる雲、海に映る月。
一切の心と言うのが、天地自然の理。
また、母も私も、Riyonのお客様とは、お客様と店の枠を超え、お友達の様なお付き合いをさせていただき、今までにも山に行き、海に行き、様々な場所で、美しいものを観たり、美味しいものを食べたりと、色々な感情を共有してきました。

山雲海月の情で、本当に気の合う方同士、こころゆくまで、素直な心で語り尽くしましょうというこの禅語は、まさにRiyonのお客様との関係に合ったものだと感じ、この軸を選んでくれた伯父の心意気もありがたく、嬉しく感じました。

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茶席は静かですが、いろいろな音も聞こえてきます。
釜のお湯が沸き立つ音。
襖が開く音。
亭主の足運び。
柄杓から茶碗にお湯が注がれる音。

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知識として、「このようにする。次はこのように。。。」と学ぶことも大事ですが、学ぶことよりも、感じられるということの方が重要ではないかと思います。その1つひとつを(たとえ本来の意味とは違ったとしても)感じられること、そしてどうしてだろうと考えてみることで、心が豊かになります。

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