「民藝の100年」展
- 2021/11/21
- 23:51
東京国立近代美術館にて開催中の、「民藝の100年」展に行って来ました。

「美術品に負けて劣らない美しさが、日用品の中にはある」
柳宗悦の考えの元、名も無き職人が作る日用品の美しさや伝統をつなげていこうという、民藝運動が生まれました。
柳宗悦は明治22年、東京麻布生まれ。武者小路実篤、志賀直哉らと雑誌『白樺』の発刊に参加。友人のバーナード・リーチ(イギリスの陶芸家)の導きによってイギリス・ロマン主義期の神秘的宗教詩人で画家でもあったウィリアム・ブレイクの思想に傾倒し研究を深めたそうです。
展覧会は柳宗悦とその思想、活動などを紹介しながら、各地の生活に基づいて生まれた「道具」や、朝鮮などの品々のコレクション、同じ民藝運動を拡めた濱田庄司らの作品なども展示されていました。

柳宗悦の書斎にあった机と椅子。
こだわりを感じます。(ここだけ写真撮影がOKだったので、写真がこれしかない笑)

民藝イコール質素なイメージもありますが、ツイードの三つ揃いスーツ、ににぐりネクタイ、丸眼鏡、作務衣など、「民藝」に関わる人々はみんなスタイリッシュでお洒落、みんなで駅を歩いているときなど、とても目立っていたそうです。

山形県で使われていたの羽広(はびろ)鉄瓶。なんとも美しい。
展覧会では山形県新庄市の人々の暮らしを追った「雪國」なる映画が流れていました。
豪雪地帯で、人々が、ゴザ帽子(と呼ぶのかな?)をかぶり、雪の壁と壁の間の細い道を歩いている映像が流れていました。
私の母は東京生まれだったため、山形県新庄市に疎開していたことがあります。
新庄市は先程も書いた通り豪雪地帯で、祖母は子どもたちが学校に行くときに困らないよう、誰よりも早く起きて、踏み俵(米俵のようなものに足を入れ、雪を踏み固める道具)で雪を踏み固めていたといいます。
今と違い、手頃なカイロなどないだろうから、きっと足を濡らしながら娘たちのためにやっていたに違いない。どんなにか寒かったろうと、想いを馳せました。
地域によって、人々の暮らしに必要なものは異なります。日常に当たり前にあるその「道具」には、認識されていない「美」があります。
私は陶芸から入ったけれど、人それぞれ、仕事や趣味など視点が違うから、民藝への入口も違います。それがまた興味深い。
そういえば、陶芸の映像で、益子での作業と、名古屋での作業が流れていたのですが、
益子の窯場の人たちが、分業で釉薬を流しかけ、登り窯へ運び。。。という大変アナログな(しかしとても効率がよく正確で美しい)作業をしていたのに対し、名古屋では工場に順番に流れてくる陶器を、自分の持ち場での作業を効率よく進めていたのが印象的でした。
どちらがいい悪いではなく、どちらも「陶芸」の文化です。
また、「民藝」は、モノだけでなく、地方の生活や景観保存にまで活動を広げたそうです。

併設されているショップで、関連本などを購入することもできます。
なんだか分厚い本を買ってきてしまいました。重かったー(笑)でも面白そう。
場所は東京国立近代美術館。
ご興味ある方は是非行ってみてくださいね。最寄りは竹橋駅(徒歩3分程度)ですが、大手町、神保町、九段下からでも歩けます。
私は東京駅まで歩きましたが、それでも徒歩で20分くらいです。
「民藝の100年」HPはコチラ
お洋服と和のうつわと珈琲豆のセレクトショップ
Riyon
埼玉県熊谷市別府5-80-3
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
おやすみ:日/月曜/祝日

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「美術品に負けて劣らない美しさが、日用品の中にはある」
柳宗悦の考えの元、名も無き職人が作る日用品の美しさや伝統をつなげていこうという、民藝運動が生まれました。
柳宗悦は明治22年、東京麻布生まれ。武者小路実篤、志賀直哉らと雑誌『白樺』の発刊に参加。友人のバーナード・リーチ(イギリスの陶芸家)の導きによってイギリス・ロマン主義期の神秘的宗教詩人で画家でもあったウィリアム・ブレイクの思想に傾倒し研究を深めたそうです。
展覧会は柳宗悦とその思想、活動などを紹介しながら、各地の生活に基づいて生まれた「道具」や、朝鮮などの品々のコレクション、同じ民藝運動を拡めた濱田庄司らの作品なども展示されていました。

柳宗悦の書斎にあった机と椅子。
こだわりを感じます。(ここだけ写真撮影がOKだったので、写真がこれしかない笑)

民藝イコール質素なイメージもありますが、ツイードの三つ揃いスーツ、ににぐりネクタイ、丸眼鏡、作務衣など、「民藝」に関わる人々はみんなスタイリッシュでお洒落、みんなで駅を歩いているときなど、とても目立っていたそうです。

山形県で使われていたの羽広(はびろ)鉄瓶。なんとも美しい。
展覧会では山形県新庄市の人々の暮らしを追った「雪國」なる映画が流れていました。
豪雪地帯で、人々が、ゴザ帽子(と呼ぶのかな?)をかぶり、雪の壁と壁の間の細い道を歩いている映像が流れていました。
私の母は東京生まれだったため、山形県新庄市に疎開していたことがあります。
新庄市は先程も書いた通り豪雪地帯で、祖母は子どもたちが学校に行くときに困らないよう、誰よりも早く起きて、踏み俵(米俵のようなものに足を入れ、雪を踏み固める道具)で雪を踏み固めていたといいます。
今と違い、手頃なカイロなどないだろうから、きっと足を濡らしながら娘たちのためにやっていたに違いない。どんなにか寒かったろうと、想いを馳せました。
地域によって、人々の暮らしに必要なものは異なります。日常に当たり前にあるその「道具」には、認識されていない「美」があります。
私は陶芸から入ったけれど、人それぞれ、仕事や趣味など視点が違うから、民藝への入口も違います。それがまた興味深い。
そういえば、陶芸の映像で、益子での作業と、名古屋での作業が流れていたのですが、
益子の窯場の人たちが、分業で釉薬を流しかけ、登り窯へ運び。。。という大変アナログな(しかしとても効率がよく正確で美しい)作業をしていたのに対し、名古屋では工場に順番に流れてくる陶器を、自分の持ち場での作業を効率よく進めていたのが印象的でした。
どちらがいい悪いではなく、どちらも「陶芸」の文化です。
また、「民藝」は、モノだけでなく、地方の生活や景観保存にまで活動を広げたそうです。

併設されているショップで、関連本などを購入することもできます。
なんだか分厚い本を買ってきてしまいました。重かったー(笑)でも面白そう。
場所は東京国立近代美術館。
ご興味ある方は是非行ってみてくださいね。最寄りは竹橋駅(徒歩3分程度)ですが、大手町、神保町、九段下からでも歩けます。
私は東京駅まで歩きましたが、それでも徒歩で20分くらいです。
「民藝の100年」HPはコチラ
お洋服と和のうつわと珈琲豆のセレクトショップ
Riyon
埼玉県熊谷市別府5-80-3
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
おやすみ:日/月曜/祝日

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