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侘びとか。寂びとか。

昨年秋に購入した雑誌を、たまにめくります。

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お抹茶碗や、アーティストが作ったお茶室が紹介されています。
お客様もこういうのきっと好きだからと、雑誌をお店に置いてみたら、早速興味深そうに見ている方がいらっしゃいました。

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うつわにほんの少しのせられているお料理は、質素なのに、もちろんうつわの力もあるけれど、風格があるように感じました。

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千利休がいたからか、もしいなくても誰かがどこかで気付いたのか。


形あるものは、時間が流れれば、錆びたり、欠けたりします。

その、朽ちてゆく姿、静寂、そういった情緒ある景色が日本人には文化として根付いています。

 


いつだったか、日日是好日という映画を観ました。


樹木希林さんがお茶の先生なんだけど、そこに通うことになった主人公が、沢山のことに気付いていきます。


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あるとき悲しみにくれていた主人公に、先生は言います。一番寒いときに咲く花もあるのねって。

ただ冬に咲く花が咲いているだけといえばそれまでで、すべては捉えよう。言葉は人を傷つけることもできるし、こうしてこれ以上傷つかないように守り、包み、修復する力もある。

水の音、風の音。
それらは普段は生活音の中に溶けて、その存在を誰も気に留めることはありません。
だけど耳を澄ませば確かにある。そしてお抹茶碗は、その姿ひとつで、まるでしんと静まり返るお茶室に身を置かせてくれます。

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侘び。

寂び。


動を感じるのは、静があるから。
静を感じるのは、動があるから。


下の文章は、日々是好日から抜粋。
そのときはああそうかと思うのに、忘れてしまうのです。仕方がない。だから何度でも言い聞かせたい。

世の中には、『すぐわかるもの』と、『すぐにはわからないもの』の二種類がある。すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにわからないものは、何度か行ったり来たりするうちに、後になってじわじわとわかりだし、「別もの」に変わっていく。そしてわかるたびに、自分が見ていたのは、全体の中のほんの断片にすぎなかったことに気づく。

お茶って、そういうものなんだ。

人生に起こるできごとは、いつでも「突然」だった。昔も今も……。
もしも、前もってわかっていたとしても、人は、本当にそうなるまで、何も心の準備なんかできないのだ。結局は、初めての感情に触れてうろたえ、悲しむことしかできない。そして、そうなって初めて、自分が失ったものは何だったのかに気づくのだ。




だから、会いたいと思ったら、会わなければいけない。好きな人がいたら、好きだといわなければいけない。花が咲いたら、祝おう。恋をしたら、溺れよう。嬉しかったら、分かち合おう。
幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ。

一期一会とは、そういうことなんだ……。

 

静かなところで、心の中を感動でいっぱいにすると、とても幸せな気分になると知ったのは、多分その美しさを知ることが出来たから。


 
お洋服と和のうつわと珈琲豆のお店
Riyon
 
 
埼玉県熊谷市別府5-80-3  
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
おやすみ:日/月曜/祝日
 
 
 
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Author:Riyon
埼玉県熊谷市。籠原駅から徒歩15分ほど、公園のめぐりにある、珈琲豆と器とお洋服の、小さな小さなセレクトショップ、Riyonです。
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