リップヴァンウィンクルの花嫁
- 2020/10/14
- 23:51
以前、渋谷のとある映画館の前を通りかかったとき、上映中の映画のポスターが目に飛び込んできました。
それは岩井俊二監督の「リップヴァンウィンクルの花嫁」という映画で、Coccoが出演していました。

他の主演者をみても、これは残念なことにはならないなと思ったのですが、なかなか見る機会がないままで、ようやく昨夜観始めたらなんと3時間もある作品で、観終わったら3:30になっていました笑。しかも興奮したのか、その後なかなか眠れなくなる始末笑。
CoccoはCoccoでした。私は彼女が好きです。
主人公の、黒木華演じるななみは、理不尽なことにも吠えずに受け入れ、流されてしまう主体性のない人で、声が小さくて、見ていてイラッとさせられる人。すごく上手。綾野剛演じる安室は、詐欺師なんだか、ちょっといい人なんだか、何が目的なのかわからない人。
途中混乱させられます。
でもね、なんだか全体的に白くてとても映像が綺麗だと感じました。後味のいい映画かときかれたら、そんなことはないんだけれども、夢を見ているかのような、霧がかかったような、そんな映画。
Coccoが劇中でこんなことを言うんです(ちょっと長いので、途中端折りますけど)
「コンビニとかスーパーとかで買い物してるときにね。お店の人が私の買った物をせっせと袋に入れてくれるときにさ、その手をじっと見つめてると、私なんかのためにその手がせっせと動いてくれてるんだよ。私なんかのために、お菓子やお惣菜なんかを袋に詰めてくれてるわけ。
それを見てると胸がギュッとして泣きたくなる。私には幸せの限界があるの。誰よりも早く限界がくる。だってこの世界はさ、幸せだらけなんだよ。みんながよくしてくれるんだ。宅配便のおやじは私がここって言ったところまで運んでくれるし、こんな簡単に幸せが手に入ったら、私壊れるから。
だからせめてお金払って買うのが楽。お金ってそのためにあるんだよ。人の真心や優しさがはっきり見えたら、ありがたくてありがたくて壊れちゃうよ。だからそれをお金に置き換えて、見なかったことにするんだ」
Cocco演じる真白が、その後どうしたか。気になった方は映画を見てみてください。
優しさっていうのは嘘ではなくて。だからお金と交換するものではなくて。確かにお店の人が買ったものを袋に入れてくれるのは、優しさかといわれると、「仕事だ」と答えるべきなのかもしれないけど。
100%純粋無垢なものもない代わりに、100%義務でもないなと思うのです。
かなり純度高く相手を想って何かをしたとしても、相手がどう捉えるかは相手次第だし、それを調べる術もない。
それは、受け取る側も、差し出す側も、場合によっては寂しさに繋がってしまうものだなぁと、ぼんやりと考えました。
もっと伝わる文章が書けるといいのだけれども、やっぱり上手くはかけない。
学生時代に唯一成績が良かったのが国語でした。唯一の得意科目だというのに、文章を書くのは遅いんだけど、でも書くのは昔から好きでした。
一人っ子だったせいもあるかもしれないし、田舎だから周りにあまり遊ぶ人や場所がなかったというのも大きな理由の一つだと思うけど、とにかく子供の頃から1番多く触れていたのは本でした。
今はあまり読まなくなってしまったけど、お気に入りの本はたまにめくって楽しんだりすることはあります。文体にその人の面白さや深さが隠されている気がします。
感じたまま走らせるって楽しい。だからこうして、光景が頭に残るような綺麗なものを、もっと言葉を使って表すことが出来たらいいのになと思います。
お洋服と和のうつわと珈琲豆のお店
Riyon
埼玉県熊谷市別府5-80-3
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
おやすみ:日/月曜/祝日

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それは岩井俊二監督の「リップヴァンウィンクルの花嫁」という映画で、Coccoが出演していました。

他の主演者をみても、これは残念なことにはならないなと思ったのですが、なかなか見る機会がないままで、ようやく昨夜観始めたらなんと3時間もある作品で、観終わったら3:30になっていました笑。しかも興奮したのか、その後なかなか眠れなくなる始末笑。
CoccoはCoccoでした。私は彼女が好きです。
主人公の、黒木華演じるななみは、理不尽なことにも吠えずに受け入れ、流されてしまう主体性のない人で、声が小さくて、見ていてイラッとさせられる人。すごく上手。綾野剛演じる安室は、詐欺師なんだか、ちょっといい人なんだか、何が目的なのかわからない人。
途中混乱させられます。
でもね、なんだか全体的に白くてとても映像が綺麗だと感じました。後味のいい映画かときかれたら、そんなことはないんだけれども、夢を見ているかのような、霧がかかったような、そんな映画。
Coccoが劇中でこんなことを言うんです(ちょっと長いので、途中端折りますけど)
「コンビニとかスーパーとかで買い物してるときにね。お店の人が私の買った物をせっせと袋に入れてくれるときにさ、その手をじっと見つめてると、私なんかのためにその手がせっせと動いてくれてるんだよ。私なんかのために、お菓子やお惣菜なんかを袋に詰めてくれてるわけ。
それを見てると胸がギュッとして泣きたくなる。私には幸せの限界があるの。誰よりも早く限界がくる。だってこの世界はさ、幸せだらけなんだよ。みんながよくしてくれるんだ。宅配便のおやじは私がここって言ったところまで運んでくれるし、こんな簡単に幸せが手に入ったら、私壊れるから。
だからせめてお金払って買うのが楽。お金ってそのためにあるんだよ。人の真心や優しさがはっきり見えたら、ありがたくてありがたくて壊れちゃうよ。だからそれをお金に置き換えて、見なかったことにするんだ」
Cocco演じる真白が、その後どうしたか。気になった方は映画を見てみてください。
優しさっていうのは嘘ではなくて。だからお金と交換するものではなくて。確かにお店の人が買ったものを袋に入れてくれるのは、優しさかといわれると、「仕事だ」と答えるべきなのかもしれないけど。
100%純粋無垢なものもない代わりに、100%義務でもないなと思うのです。
かなり純度高く相手を想って何かをしたとしても、相手がどう捉えるかは相手次第だし、それを調べる術もない。
それは、受け取る側も、差し出す側も、場合によっては寂しさに繋がってしまうものだなぁと、ぼんやりと考えました。
もっと伝わる文章が書けるといいのだけれども、やっぱり上手くはかけない。
学生時代に唯一成績が良かったのが国語でした。唯一の得意科目だというのに、文章を書くのは遅いんだけど、でも書くのは昔から好きでした。
一人っ子だったせいもあるかもしれないし、田舎だから周りにあまり遊ぶ人や場所がなかったというのも大きな理由の一つだと思うけど、とにかく子供の頃から1番多く触れていたのは本でした。
今はあまり読まなくなってしまったけど、お気に入りの本はたまにめくって楽しんだりすることはあります。文体にその人の面白さや深さが隠されている気がします。
感じたまま走らせるって楽しい。だからこうして、光景が頭に残るような綺麗なものを、もっと言葉を使って表すことが出来たらいいのになと思います。
お洋服と和のうつわと珈琲豆のお店
Riyon
埼玉県熊谷市別府5-80-3
TEL : 048-533-9533
営業時間 :11時~18時
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